Pythonの導入

IBM iには IBMのオープン・ソース・プロジェクトによって
OS Ver7.1~7.4 までプレ・インストールされていた経緯があります。
その後 Pythonが専用インストーラ: yum を公開したために
OS Ver7.5以降ではプレインストールはなくなりましたが
OS Ver7.5以降も導入すればPythonを使うことはできます。

IBM OS に対する Pythonの導入状況

IBMのオープン・ソース・プロジェクトの一環として各OSバージョンで
Pythonがプレ・インストールされている場合があります。 ※ Ver7.4 では /QOpenSys/pkgs/が一般のユーザー・パスとして登録されていませんのでPythonが導入されていたとしても一般ユーザーからはアクセスすることができません。
このためPythonのインストーラはVer7.4ユーザーにはすべてのユーザーに共通なPROFILEを導入時に追加します。

Pythonの導入方法

①yum による導入 yumとはPython提供の専用インストーラのことです。
この方法は最初に yumを IBM iに導入してからyumを使って
Pythonをインストールするという方法です。
インターネットで次の方法が紹介されています。

  ①STRTCPSVR *SSHD で SSHDを開始する
  ② IBM ACSで yum を導入する
  ② yum を使って Pythonを導入する

しかしこの方法ではOS Ver7.1~7.5までのすべてのリリースで
日本語環境では①と②は全く動作しません。
②米国IBMサイトの推奨 RPM による導入方法 米国IBMの次のサイトでは
RPM pile for IBM i releases in standard support
としてRPMによる導入方法が紹介されています。
この方法は安定して確実に導入することができますが導入に約25分以上が必要です。
(株)オフィスクアトロではこの方法で最初に OS Ver7.1に導入しました。
③SystemManagerによる導入 (株)オフィスクアトロではSystemManager APIによってRSTLICPGM(=ライセンス・プログラム復元)によってIBM ライセンス・プログラムと同じ方法で配布して導入する方法を開発致しました。
この方法では
・HitPackとSETUPコマンドで数分でPythonの導入が可能

①HitPackでIBM iにアップロードする

②SETUPコマンドでRSTLICPGMで導入を完了。

③ライセンスを確認


SystemManagerというのはIBM ライセンス導入管理システムのことであり API群として以前より公開されていましたが2025年より Ver7.5より SystemManagerは無償公開となりました。 (株)オフィスクアトロではIBM製品のSystemManagerを使っているのではなくSystemManager APIによってIBM製品SystemManagerと同じ機能のインストーラを完成させました。

Python.400 とPythonの導入

製品: Python.400 と Pythonインタプリタは別々の処理として導入することができます。
どちらもGO LICPGM 上にIBMソフトウェア・プロダクトと同じように表示され、使用期限日が設定されています。

試供版は導入後から14日間の試用期間で満了となります。
製品版もサブスクライブ契約であるため期限日が設定されています。
製品版は

(指定製造番号 + システム名)

がライセンスとして付与されています。

Python 3.6.8 はPythonの 64bitの最新モジュールです。
以前の 32bit の Python 3.4.6では日本語の文字化けがありましたがPython 3.6.8 では日本語も正しく表示されます。

どちらのモジュールも満了日を過ぎると自動消滅します。
明示的にモジュールを削除するにはGO LICPGMの「4=削除」オプションによって削除することができます。