23.GDi 印刷装置の作成
GDi印刷装置の作成(
CRTDEVGDI)は
GDi印刷装置を作成します。
GDI印刷装置とはIBM iの
SCS印刷ストリームをMicrosoft仕様の印刷スプール
(
MS-EMF-Enhanced MetaFile)に変換して
SMBプロトコルで
Windows PCのプリンタ・ドライバに送って印刷する方法です。
PDTは使用しません。
・今まで単にメーカー別のプリンタに印刷するための目的で
PDTによる印刷をしてきたお客さまは
GDi印刷に移行されることを
お奨めします。
・カスタマイズしたPDTを使っていたり
RPGや
COBOLプログラムで
直接、印刷ストリームを出力していたような業務の場合は
引き続きPDT印刷または
LPR印刷を選択してください。
・
GDi印刷では用紙サイズや用紙トレイ、印刷フォントなど
細かく指定することができる利点があります。
・
GDi印刷の最大の利点は様々な用紙サイズに対して
印刷を用紙サイズいっぱいに自動化して印刷することができることです。
用紙サイズを指定してフォント・サイズを
*FORMと指定すると
用紙サイズと印刷量に応じて用紙いっぱいに広がって印刷できる
適切なフォント・サイズが算出されて印刷されます。
このため同じ印刷スプールであっても
GDi印刷で印刷すると
非常に見やすい印刷となります。
GDi 印刷装置の作成 (CRTDEVGDI)
選択項目を入力して,実行キーを押してください。
装置名 . . . . . . . . . . . . > WIN01 名前,リストは F4
組織 :
本社工場営業所 . . . . . . . *NONE 文字値
部門コード . . . . . . . . . 文字値
WINDOWS ログイン情報 :
IP アドレス . . . . . . . . . > '192.168.1.93'
ユーザー . . . . . . . . . . > quattro
パスワード . . . . . . . . . > qtr1318
ワークグループ . . . . . . . WORKGROUP
プリンタ名 . . . . . . . . . > LBP712Ci
用紙サイズ :
用紙サイズ . . . . . . . . . > *A4 *SPLF, *CUSTOM, *A3, *A4...
用紙方向 . . . . . . . . . . > *LANDSCAPE *LANDSCAPE, *PORTRAIT
行/インチ . . . . . . . . . . 6 6.0, 8.0
1 インチ当たりの文字数 . . . . 10 10.0, 12.0, 15.0
用紙トレイ . . . . . . . . . . *AUTO 1-255, *AUTO
両面印刷 . . . . . . . . . . . *NO *NO, *YES, *SHORT, *LONG
コピー枚数 . . . . . . . . . . 1 1-255
フォント :
種類 . . . . . . . . . . . . *DEFAULT
サイズ . . . . . . . . . . . *CPI 4-36, *CPI, *FORM
ホスト・コード・ページ . . . . 930 *SPLF, 930, 939, 1399...
テキスト ' 記述 ' . . . . . . . *BLANK
既存装置の置換え . . . . . . . *YES *YES, *NO
終り
F3= 終了 F4=プロンプト F5= 最新表示 F12= 取り消し
F13= この画面の使用法 F24= キーの続き
[解説]
WINDOWSライターの印刷装置とは
印刷装置記述 + 拡張印刷装置記述
( *DEV ) (*DTAARA )
の2つのオブジェクトで構成されています。
従ってGDi印刷装置の作成 (CRTDEVGDI)ではこれらの2つのオブジェクトを
作成しますが既存のTELNET印刷記述(*DEVD)がある場合には
印刷装置記述(*DEVD)は作成しません。
それを示すパラメータが
既存装置の置換え(REPLACE) .......... *YES
です。
・既存のTELNET印刷装置の移行
既存装置の置換え(REPLACE)が *YES の場合は既存のTELNET印刷装置記述(*DEVD)が
存在しているものとして作成することを意味します。
このパラメータが *YES であるのにTELNET装置が見つからないときはエラーとなります。
つまりこのパラメータ*YESは既存のTELNET装置をWINDOWSライターの
GDI装置に移行することを意味しています。
このパラメータによって既存のTELNET印刷装置をそのまま利用して
WINDOWSライターによる印刷に移行できます。
・バラメータの説明
装置名 . . . . . . . . . . . . . . . .作成する印刷装置の名前(10桁以内)
前述の説明にあるように
既存のTELNET装置と同じ名前でも構いません。
同じ名前のTELNET装置を移行することができます。
組織 : . . . . . . . . . . . . . . . . 装置の数が多くなると管理が大変になります。
本社工場営業所 以前の装置はクライアントで管理していましたが
部門コード IBM i一括集中管理にすると組織や部門別に
分類しておけば管理しやすくなります。
別掲の組織部門を登録して装置にも組織コードを
登録することによって部門別管理ができます。
装置に部門登録がない場合はすべて本社であると
見なされます。(本社の組織コードはブランクです。)
WINDOWS ログイン情報 :. . . . . . . . GDi印刷ではクライアントPC(Windows)の
プリンタ・ドライバと通信するためにSMBプロトコルによって
通信します。そのためのWindowsへのログイン情報:
WindowsのIPアドレス、ユーザー、パスワードを登録してください。
Windowsでワークグループ管理をしているのであれば
ワークグループ名も登録してください。
ワークグループの管理がない場合は WORKGROUP と
登録してください。
さらにプリンタ・ドライバに登録されているプリンタの
名前を正確に登録してください。プリンタ名はF4キーによって検索が
可能です。
用紙サイズ :. . . . . . . . . . . . . .用紙サイズ名が必要であれば指定します。
用紙サイズ 初期値は *SPLFでありスプールに依存します。
用紙方向 *A3, *a4, *B3, *B4, ...などの用紙を指定したときは
用紙の方向も指定してください。
*LANDSCPAE:横向き
*PORTRAIT :縦向き のいずれかを指定してください。
行/インチ. . . . . . . . . . . . . . . .縦方向の1インチ当たりに印刷する行数を指定します。
6行または8行のいずれかを選択します。
1インチ当たりの文字数. . . . . . . . . . 横方向の1インチ当たりに印刷する文字数を指定します。
10.0, 12.0,または 15.0 です。
用紙トレイ. . . . . . . . . . . . . .. . 選択する用紙トレイ番号を指定することができます。
省略値は *AUTO(自動選択)です。
両面印刷. . . . . . . . . . . . . . . . .両面印刷するかどうかを指定します。
両面印刷機能のないプリンタの場合は無視される場合があります。
*NO :片面のみ印刷します。
*YES:両面印刷します。
*SHORT:短辺で折り返して両面に印刷します。
*LONG :長辺で折り返して両面に印刷します。
コピー枚数 . . . . . . . . . . . . . . . 印刷する部数を指定します。
省略値は1ですが最大255部までの印刷を指定できます。
フォント :. . . . . . . . . . . . . . . .印刷するフォントの種類やサイズを指定することができます。
種類
サイズ フォントの種類は
*DEFAULT : プリンタの省略値のフォントで印刷します
MSゴシック , MS明朝 , HGゴシック , HG明朝
サイズは
*CPI : CPI(1 インチ当たりの文字数)のサイズ
*FORM:用紙サイズに適した最大のフォント・サイズで
印刷します
用紙サイズを指定したときはこの値は必ず
*FORMと指定してください。
ホスト・コード・ページ. . . . . . . . . . 印刷スプールの CCSID を指定します。
5250 エミュレータで指定するホスト・コードと同じです
ホスト・コード・ページを指定するとそれが
スプールのCCSIDと見なされてUnicodeへの変換が
行われます。
Microsoft仕様のスプール(MS-EMF)は Unicodeなので
Unicodeに変換されます。
従って英語や中国語、韓国語も印刷することができます。
テキスト ' 記述 '. . . . . . . . . . . . .装置記述オブジェクトに与えるテキストを記述します。
既存装置の置換え . . . . . . . . . . . . . *YESの場合は既存のTELNET印刷装置を利用して
その上にGDi印刷装置を作成することを意味します。
*YESの場合は既存のTELNET印刷装置が必要です。
*NOで実行した場合はTELNET印刷装置は
CRTDEVPRTコマンドによって作成されます。
[F4キー検索]
装置名でF4キーを押すと現存する印刷装置(*DEVD)でWINDOWSライターの装置として定義されていない装置だけが
選択されて表示されます。
つまりWINDOWSライターの装置へ移行する対象の装置名を検索することができます。