サポートされる特殊機能

ここではAutoWeb の実行環境と特殊機能へのサポート状況について解説します。
AutoWeb が 5250エミュレータのどのような機能をサポートし、どのような
実行環境が必要であるかはお使いになるうえで大変、気になるところでもあるはずです。

多くの市販のWebフェーシング・ツールは機能の制限をお客様に伏せたままで
販売され、購入後に実際に動作させてみると実用上、運用に耐えることができずに
お蔵入りになって経費の無駄になってしまう場合が少なくありません。
既に多くのお客様がそのような苦い体験をなさっているかも知れません。

AutoWeb はお客様が運用上、ご懸念になる事柄を徹底的に洗い出し問題の解決を
図っています。非常に特殊な環境にあっても正常に安定して動作するよう
徹底した動作検証を行って参りました。
ここではそれらの実行環境と特殊環境に対してAutoWebがどのようにサポートしているかを
項目を列記してご説明しています。

最初にAutoWeb が最初のログインに始まって正しくメニューまたは
初期画面が表示されるかどうかは非常に重要です。
お客様のメニューが正しく表示することができれば AutoWeb の動作の大半は成功です。
最初のメニューが正常に表示されるかどうかはお客様の独自の特殊環境が
AutoWeb によってサポートされているかどうかによります。

お客様の環境が開発元の予想とは異なる特殊な環境や設定を行っている場合は
AutoWeb は初期起動が正常に行われない場合もあります。
しかしAutoWeb は日本国内で開発された製品であり潟Iフィスクアトロが開発元ですので
万一、正常に動作しない場合があっても対応は可能です。
万一にもそのような場合がございましたら弊社にて対応させて頂きますので
是非お知らせくだざいますようお願い申し上げます。

ここでは初期の正常な起動のために既知のサポートされている特殊な条件や環境について
どのように対応されているのかをご説明致します。
お客様独自の特殊な環境が下記に適合しているかどうかのご参考になさってください。

サポートされる特殊機能

最初の前提として AutoWeb はお客様の IBM i の環境としてのシステム値は変更することなく
そのままご利用して頂くことを前提としています。
海外輸入の他社製品ではシステム値の変更が必要なソフトウェア製品もありますが
システム値(QSYSVAL)の変更はお客様の毎日運用する適用業務にも影響を与え、
業務に支障を来たす可能性があります。
また海外製品でシステム値の変更が必要な理由はその製品がシステム値をカバーしていないからです。
この観点から弊社のすべての製品はシステム値を何ら変更することがないように
設計されておりますので安心してご利用頂けます。

システム値 : QAUTOCFG を 0 から 1 に変更する必要もありませんし、
システム値 : QAUTOVRT を *NOMAX や十分に大きな値に変更する必要はありません。
これはフォーム認証を使えばどのクライアントからでも
装置名を指定して接続することができるからです。
遠隔地のインターネット環境からであっても装置名を指定することができます。
逆に海外輸入の他社製品では QAUTOCFG(自動構成装置) を 1 (オン) に変更して
さらに、QAUTOVRT を *NOMAX または十分に大きな数値に変更しなければならないことになっています。
これは表示装置が、自動生成装置のみであって、装置名を固定できないことを意味しています。
装置名が固定できないと出力待ち行列(OUTQ)やプリンターを割り振ることができなくなります。
また多くの企業法人では装置が不用意に自動生成されるのを防ぐために
この QAUTOCFG の値は0 (ゼロ)に設定してあることが一般的です。
そのため QAUTOVRT の値を *NOMAXに設定しなければならない海外製品は
結局、使い物にならなくなってしまいます。
海外製品の多くが導入はしたが結局使えないものになってしまうのはこのようなことが原因しています。
AutoWeb ではこのような懸念はありません。

ただしBASIC認証によってログインするのであれば装置名は指定することができませんので
仮想端末の自動生成機能をご利用ください。

AutoWeb ではツリー・ビューによるメニューが表示されることが特徴的ですが
( GO コマンドで呼び出す) *MENU 形式ではない、CLP や DSPF によるメニュー形式であっても
ツリー・ビューとして表示することができます。
もちろん *MENU の 3つの形式の *UIM, *DSPF, *PGM 形式のメニューをすべてサポートしています。
最初のメニューを呼び出す前に表示装置ファイルを一旦、表示することが必要な場合であっても
正しく動作するよう設計されています。

ユーザー・プロフィールの制限機能(LMTCPB) = *YES は、
そのユーザーがコマンド入力することを禁止します。
AutoWeb は、この特殊条件のユーザーも稼働するように改訂されています。

運用で気になるのは CCSID のサポートではないかと思われます。
海外製品も日本語環境のサポートはまだ十分ではなく、
特に CCSID = 1399 のサポートが遅れているものもあります。
AutoWeb は日本国内での開発であり、CCSID も 5026, 5035 そして 1399 もサポートしています。
近い将来では中国簡体字、中国繁体字、韓国語のサポートも予定しています。

IBM i の導入をサポートしている一部の特約店は CCSID が 5026 の環境であれば
QLOCALE も /QSYS.LIB/JA_5026.LOCALE に変更する必要がある(実際はそのような変更の
必要はありません) と勘違いして QLOCALE を変更してしまっているケースがありますが
そのような誤った設定下であっても動作します。

サイン・オンしても最初にメニューが表示されずに設定画面などが表示されて
それからメニューが開始されるような特殊な業務の構成に対しても
正常に動作するように改訂されました。

AutoWeb は IBM が提供しているグラフィック・モードも表示装置として起動します。
このため DDS のグラフ関連のキー・ワード、つまり HTML キー・ワードを使うことができます。
HTMLキー・ワードを使えば任意のHTMLタグを AutoWeb の画面に組み込むことができますので
表現力のある豊かな画面を構成することができます。
これに対して海外輸入製品では HTMLキー・ワードを使うことができないケースが大半です。

AutoWeb は *DS3 (24*80) と *DS4(27*132) の両方の画面サイズをサポートしています。

AutoWeb はWebでの実行であっても既に組み込まれている
PCオーガナイザーの機能をそのまま動作させることができます。
Webフェーシング・ツールで PCオーガナイザーを起動させることができるのは
AutoWeb だけです。(2015年現在)
今では PCオーガナイザーは数多く国内法人の社内で普及していますので
オーガナイザーが使えないことは致命的です。

AutoWebでは、PC環境に応じて、二種類の方法でSTRPCCMDをサポートします。

1. PCがWindows 10の場合 (Windows 10 Version 1809以降が必要)

Windows 10のPC上でAutoWebを動かしている場合は、「AutoWeb STRPCCMDサポート」アプリを
ご利用頂けます。このアプリをPC上に導入することで、5250エミュレータの場合と同様に追加の操作なしでPCコマンドを自動実行可能です。

IBM i上でSTRPCCMDを実行すると、初回のみ、AutoWeb画面にアプリ導入画面が表示されます。

導入後、2回目からは、ユーザー操作なしでPCコマンドが自動実行されます。 導入は、弊社ホームページからダウンロードして行いますので、PCからのインターネット接続が必須です。

本アプリを導入すると、IBMの下記コマンドの互換プログラムも同時に導入され、DOS窓やBATファイル等から使用可能になります。

機能名 説明
RTOPCB.exe 互換プログラム IBM i Accessに含まれる、ホスト→PC データ転送コマンド (AutoWebデータ転送オプションが必要)
RFROMPCB.exe 互換プログラム IBM i Accessに含まれる、PC→ホスト データ転送コマンド(AutoWebデータ転送オプションが必要)
PCSFT5.exe 互換プログラム Personal Communicationsに含まれる、PC〜ホスト データ転送コマンド(AutoWebデータ転送オプションが必要)
PCに、IBM i AccessあるいはPersonal Communicationsが導入されていない場合でも、これらの機能をお使い頂けるようになっています。 PCに、IBM i AccessあるいはPersonal Communicationsが導入されている場合は、AutoWebの互換プログラムではなく、IBMのプログラムが優先して使われます。

2. PCがWindows 7 / 8.1の場合

IBM i上でSTRPCCMDを実行すると、実行ファイルがダウンロードされてきます。 ユーザーが実行ファイルの実行操作を行うことで、STRPCCMDで指定したPCコマンドが実行されます。

アプリ導入時のトラブル・シューティング

アプリ導入時に何らかのエラーが発生した場合は、Windows PCのイベント・ログを確認して下さい。 イベント・ログは下記手順で表示出来ます。

  • 1. スタート・メニューを開きます。
  • 2. [Windows 管理ツール] → [イベント ビューアー]を起動します。
イベント・ログが表示されましたら、左のツリーの下記それぞれの項目に、エラーメッセージが出力されていないかご確認下さい。
  • [Windows ログ] → [Application]
  • [アプリケーションとサービスログ] → [Microsoft] → [Windows] → [AppxPackagingOM] → [Microsoft-Windows-AppxPackaging/Operational]
  • [アプリケーションとサービスログ] → [Microsoft] → [Windows] → [AppXDeployment-Server] → [Microsoft-Windows-AppXDeploymentServer/Operational]
上記を確認しても問題が解決しない場合は、エラー・ダイアログの画像と、上記ログ3カ所の内容を添えて、弊社にご相談下さい。

Web化したときに最も問題となるのはブラウザのXボタンを押されることです。
海外輸入製品では 30分後にジョブが終了する、と対応があると告示していますが
それでは Xボタンを押して終了後、その装置名は使用することができませんので
30分間はログインできなくなってしまいます。
またレコード・ロックも 30分間ロックされたままで他のユーザーの使用まで制限されてしまいます。
30分後にジョブが終了するというのは対応していないのと同じです。
AutoWeb であれば Xボタンを押すと同時にそのジョブも正常に終了します。
これはインターネット環境や通信が切断されている環境でも確実に
ジョブの終了が検知され、ジョブが浮いたままになることはありません。

ある海外輸入製品ではブラウザのメニュー・バーやツール・バーを非表示にして隠して
戻る ボタンが押されないようにしていますが、パワー・ユーザーであれば
右ボタンを押すと「前の画面に戻る」機能があるのを知っていますのでこれでは解決にはなりません。
AutoWeb では F12=前画面が定義されている画面では戻るボタンは F12キーとして
機能し、そうでなければ使用不可(DISABLE) として扱われます。

5250適用業務では画面上では定義されていないが使用可能な機能キーが
内部で定義されている場合があります。
このため海外輸入製品はすべての機能キーを使えるようにしておくだけの
対応となっていますが、それでは適切な対応とは言えません。
AutoWeb は現在、表示している画面ファイルのオブジェクトそのものを
即時に解析して使用可能な機能キーがどれであるかを調べていますので
適切な機能キーだけを受け入れることができます。

昨今、問題視されているのが複数セッションへの対応です。
現在、市販されている多くのブラウザでは複数のセッションを起動しても
通信はひとつの共有した通信(Socket)で行うような設計となっています。
このため複数のセッションを起動するとあるセッションから要求した結果が
別のセッションの画面に戻るという入れ違い現象を生じます。

この問題はほとんどすべてのブラウザで発生し、
海外輸入製品やIBM製品でも対応がなされていません。
AutoWeb ではスマート・コネクションという仮想的な接続でこの問題を解決しています。
つまり通信はつねに切断されていますが、
仮想的に必ず元のセッションとの再接続が保証されていますので
複数セッションの問題だけでなく、劣悪な通信環境下においても
安定した通信の品質が保証されます。

今、インターネットの世界では MS-IE だけでなく FireFox, Opera, Chrome など
多くのブラウザが使われています。
しかし多くの市販の Webフェーシング・ツールでは MS-IE での動作だけに
限定されてしまっているのが現状です。
AutoWeb ではMS-IE だけでなく様々なブラウザで使うことができます。

5250適用業務では POPUPウィンドウを表示するケースが珍しくありません。
ところが多くの Webフェーシング・ツールでは
POPUPウィンドウは5250スクリーンと同じように画面に張り付いたままで
POPUPをドラッグして位置を移動することができません。
これでは POPUP表示にした意味が失せてしまいます。
AutoWeb では独立したPOPUPウィンドウとして表示されて
ドラッグして自由に移動することができます。

5250適用業務で表示されるエラー・メッセージはWeb化されるのであれば
JavaScript の alert メッセージとして POPUP表示されることがわかりやすく一般的です。
しかし多くの市販のWebフェーシング・ツールでは単純な文字列が HTMLの最下部に表示されるだけです。
Webではこのようなメッセージの出力方法はほとんどありません。
AutWeb ではエラー・メッセージは Web で一般的な alert メッセージとして
表示されますので、とてもわかりやすくなります。

5250適用業務ではエラーが発生するとエラーのあった箇所のフィールドが反転して
カーソルがそのエラーのあったフィールドに位置づけられることが一般的ですが
多くの海外輸入製品ではこれができません。
またカーソルが位置づけられた位置を読んでプログラム内で判断する適用業務も
数多くありますが海外輸入製品ではカーソル位置を読み取ることができません。
AutoWeb ではカーソルの位置づけ、項目の反転イメージ、カーソル位置の読取り、
すべて問題なく可能ですので元のプログラムを修正することなく実行できます。
海外輸入製品ではプログラムの修正の必要がない、といいながら
そのままでは動作させることができないのが本当です。

文字の色は画面設定(HTMLCFG) に記述されているカラー・コードの通りに表示され、
この記述されているカラー・コードを任意のカラー・コード変えれば文字の色の表現も
自由に変えることができます。

5250ストリームに埋め込まれる伝統的なToolBoxによって作成された画面罫線と
DDS記述の GRDBOX や GRDLIN による画面罫線の両方をサポートして
HTML 上に正確に再現して表示します。
罫線の種類(実線、破線、... )や罫線の色も忠実に再現されます。
AutoWeb は画面罫線を再現できる数少ないツールです。

AutoWeb は DDSで定義される次の GUIコントロールをサポートしています。

  • 押しボタン (PSHBTNFLD)
  • ラジオ・ボタン (SNGCHCFLD)
  • チェックBOX (MLTCHCFLD)

AutoWeb は 5250スクリーン上での反転イメージを使っての表現にも正式に対応致しました。
反転イメージも正確に表示されるのは AutoWeb だけです。

AutoWeb は実行時にはオープンされている表示装置ファイル(DSPF)の特性などを
リアルタイムにオブジェクトそのものを OS:API を使って調査します。

しかし、S/38 (システム38)で作成された表示装置ファイル(DSPF)は
IBM i の API を使っても参照することはできません。
このため AutoWeb は DSPF38 の属性の表示装置ファイル(DSPF)は
ソース情報を検索してソースがあればライブラリー: QUSRTEMP
表示装置ファイル(DSPF)を一時的に作成してこれを OS:API によって参照します。

また次回からは QUSRTEMP の IBM i で作成された DSPF が参照されます。
このためお客様は

  • DSPF38 を CRTDSPF LVLCHK(*NO) によって再作成する

または

  • DSPF38 のソース・ファイルを同じ IBM i の同じ LPAR 区画に配置しておく

の、いずれかを準備しておいて頂く必要があります。 (2017年 5月 24日)

使用頻度の少ない DSPF キーワードの

ASSUME (仮定) DSPF がオープンされたときに既に
この画面が表示されているものと仮定されます。
INVITE (送信勧誘) 操作員が実行キーを押さなくても
待つことなく強制的に表示レコードを読み込みます。

の動作をサポート致しました。(2017年 5月 24日)

AutoWeb の表示装置に送られてくる SNDBRKMSG を検知して表示することが
できます。
5250エミュレータでは、中断メッセージ(BRKMSG)が送られてきたときは
ジョブの実行が中断されてメッセージが強制的に表示されますが、
AutoWeb の場合は中断するのではなく、表示画面の左下にメールのアイコンが
表示されます。
また5250エミュレータでは中断メッセージは

CHGMSGQ MSGQ(*WRKSTN) DLVRY(*BREAK)

のようにメッセージ待ち行列の配布モードを *BREAK に設定しておかねば
なりませんが、 AutoWeb は配布モードを *BREAK に設定する必要はありませんが
結果的にはエンド・ユーザーがメッセージを表示する操作が必要になりますので
5250エミュレータでの *NOTIFY と同じ操作となります。

SNDBRKMSG

このメールアイコン アイコンをクリックするとメッセージは次のように表示されます。

SNDBRKMSG

  • メッセージが表示されるとこのメッセージはメッセージ待ち行列から除去されます。
    メール・アイコンも消滅します。

漢字シフト・コードを持たない G フィールドとして定義されている
固定情報も表示されます。


[例]

     A               1 27G' 商品マスターの照会 '



期限満了のパスワードのユーザー・プロフィールでログインしようと
するときにもパスワードの変更を AutoWeb 上で行うことができます。


[例]

(MN98:MN98)<--( PCOMMでこれでサイン・オンすると下記が得られる)

SNDBRKMSG


SNDBRKMSG

キー・ボード (操作鍵盤) の最左上の ESC キーを押せば ATTN 要求キーとして機能し
ATTN に割振られている操作援助メニューを表示します。

クリックで拡大

キー・ボード (操作鍵盤) の Shift + ESC を押すと SYSREQ として機能し、
システム要求メニューを表示することができます。
( Ctrl キーを押す必要はありません)

クリックで拡大

SYSREQ メニューからオプションを選択すれば対話式2次ジョブへ移行することができます。
2次ジョブをサイン・オフすれば元のジョブに戻ります。
ただし次のことにご注意ください。

  • 適用業務の中に組み込まれた TFRSECJOB による 2次ジョブへの移行も
    正しく動作します。
  • 2次ジョブは GUI 化されません。従ってツリー・メニューなども
    2次ジョブでは表示されません。

STRPASTHR コマンドらよるパス・スルーや TELNET コマンドによるパス・スルーも
動作させることができます。

TELNET パス・スルーの終了方法は

  1. ATTN キーを押して次の TELNET 制御メニューを表示して

    オプション「 99. TELNET セッションの終了 」を選択する

                                TELNET 制御機能の送信
                                                             システム :
    次の1つを選択してください。
    
         1. 割込み処理 - IP
         2. QUERY 接続状況− AYT
         3. ホスト出力データの破棄− AO
         4. データ経路の消去 - SYNCH
         5. リモート・ホストに対する ATTN キー
    
        99. TELNET セッションの終了 - QUIT
    
  2. SIGNOFF コマンドで次のように接続の終了( *YES )を選択する
                                 サインオフ  (SIGNOFF)
    
     選択項目を入力して,実行キーを押してください。
    
     ジョブ・ログ  . . . . . . . . .   *NOLIST       *NOLIST, *LIST
     回線切断  . . . . . . . . . . .   *DEVD         *DEVD, *YES, *NO
     接続の終了  . . . . . . . . . . > *YES          *NO, *YES
    
    

の二つの方法がありますが AutoWeb は、このどちらの方法にも対応しています。
もちろん直接、コマンドを実行するのではなくユーザー・メニューのオプションに
組み込んで頂いても構いません。
AutoWeb は 5250 ストリームを解析して判断、動作していますので
どのような方法であっても確実に動作致します。


  • パス・スルー環境における契約上のお断り AutoWeb でパス・スルーでサイン・インする相手側の IBM i にも AutoWeb の
    ご契約は必要です。
    契約のない IBM i にパス・スルーでサイン・オンすることは禁じております。
  • パス・スルー環境の相手側 IBM i の画面表示はたとえ契約がある場合でも
    GUI 化されません。
    これはパス・スルー環境では実行ジョブのスタックなどの実行環境を取得できない
    という IBM i の仕様に由来するものです。

AutoWebは、RUNRMTCMDもサポートしています。

IBM i Access for Windowsの後継であるIBM Access Client SolutionsはRUNRMTCMD機能を持っていないため、Windows10でRUNRMTCMDを使用することは事実上不可能でした。AutoWebでは独自にRUNRMTCMD互換機能を開発することで、この問題を解決しました。

AutoWebのRUNRMTCMD機能をご使用になるには、PC上に「AutoWeb - RUNRMTCMD サービス」アプリの導入が必要です。

1. RUNRMTCMDサービスの概要

1.1 RUNRMTCMDサービスが提供する機能

IBM i Access for Windows 及び IBM Personal Communications の下記機能の代替機能を提供します。

機能名 説明
CWBRXD 着信リモート・コマンド(RUNRMTCMD待ち受け)
RTOPCB.exe ホスト→PC データ転送コマンド (AutoWebデータ転送オプションが必要)
RFROMPCB.exe PC→ホスト データ転送コマンド(AutoWebデータ転送オプションが必要)
PCSFT5.exe PC〜ホスト データ転送コマンド(AutoWebデータ転送オプションが必要)
  • ※ CWBRXD機能は、AutoWebの本体ライセンス契約のみでご使用になれます。
  • ※ RTOPCB.exe / RFROMPCB.exe / PCSFT5.exe には「データ転送オプション」のご契約が必要です。
1.2 動作環境

PCに日本語 Windows 10 32/64bitが導入されていること。
一台のPCで、IBM i Access for WindowsのCWBRXDサービスと併用することは出来ません。本アプリを導入する前に、CWBRXDサービスを停止し、自動起動しない設定にして下さい。

アプリがRUNRMTCMD要求を受け取ると、AutoWebのライセンスの有無のチェックを行います。
そのため、下記の要件を満たしている必要があります。

    • AutoWebのライセンスが有効であること。
    • RUNRMTCMDを実行するIBM i上でAlaskaが稼働していること。
    • Alaskaのポート番号は80もしくは3009のいずれかであること。

ライセンスチェックを行いライセンスが有効であることを確認できたならば、
しばらく(23時間55分)はライセンスチェックを行いません。(パフォーマンスのため。)
23時間55分経過後に再度RUNRMTCMD要求が到着したときに再度ライセンスチェックを行います。

1.3 PCに導入されるファイル/設定

本ソフトウェアをPCにインストールすることで、下記ファイル/設定がPCに作成されます。これらのファイル/設定は、本ソフトウェアをアンインストールすると自動的に削除されます。

  • AutoWeb RUNRMTCMDサービス
    • IBM i 上のRUNRMTCMDコマンドからの着信を待ち受けます。
    • Windows標準の、「サービス」画面から開始/終了を行います。
    • インストール直後は、「自動開始」設定になっており、PCを起動すると自動的に起動します。
  • ファイアウォールの受信の規則「AutoWeb RUNRMTCMDサービス」
  • DOSコマンド - RTOPCB / RFROMPCB / PCSFT5
    • BATファイルから起動することで、AutoWebのデータ転送機能を使ってファイルをPCにダウンロード/アップロードします。
    • インストールすると、環境変数PATHにコマンドのディレクトリが自動登録されます。
    • 使用には、AutoWebデータ転送オプションのご契約が必要です。
  • RUNRMTCMD設定画面
    • 本ソフトウェアの各種設定を行います。
    • スタートメニューの「AutoWeb RUNRMTCMDサービス」→「RUNRMTCMD設定」から起動します。

2. インストール

IBM i Access for WindowsのCWBRXDサービスが起動している場合は、終了し、自動起動しない設定にして下さい。

1. AutoWebにサインオンし、画面右上の ボタンを押します。

2. 特殊権限「入出力構成 *IOSYSCFG」を持ったユーザー/パスワードを入力します。(QSECOFR等)
3. インストーラーがダウンロードされてきますので、PCに保存し、実行します。
4. インストーラーの指示に従ってインストールを完了して下さい。

インストール時に、エラー「サービス 'AutoWeb RUNRMTCMD サービス' を開始できませんでした。」が出力された場合は、そのPCで、IBM i Access for Windowsの「CWBRXD」サービスが起動中ではないか確認して下さい。起動していた場合は、終了し、自動起動しない設定にして下さい。

3. 設定

インストールが完了しましたら、まず、「RUNRMTCMD設定」アプリを起動します。

スタートメニュー
→ [AutoWeb RUNRMTCMD サービス]
→ [RUNRMTCMD 設定]

IBM i Access for Windowsのプロパティ「着信リモート・コマンド」と同じ設定にして下さい。

4. テスト実行

IBM iからRUNRMTCMDコマンドをテスト実行してみます。

RUNRMTCMDテスト実行
> RUNRMTCMD CMD('ECHO SUCCESS') RMTLOCNAME('192.168.1.100' *IP) RMTUSER(WINUSER) RMTPWD(WINPASS) CCSID(932)

ここで、192.168.1.100には、本ソフトウェアを導入したPCのIPアドレスもしくはDNS名を、WINUSER / WINPASSには、PCのユーザー名/パスワードを入力します。
「リモート・ホストが接続操作を拒絶した」或いは、[X SYSTEM]のまま止まってしまった場合は、ネットワークの疎通を確認して下さい。RUNRMTCMDの実行には、IBM i から、PCの512/tcpへの接続が必要になります。
RUNRMTCMDの実行が完了すると、実行結果がスプールに書き出されますので、作成されたスプールを見ます。
SUCCESSと出力されていれば、RUNRMTCMDは成功です。

成功の場合のスプールの内容
SUCCESS

失敗した場合は、失敗の理由が出力されます。

失敗例
必要なパスワードがないかまたは無効です。

5. トラブル・シューティング

5-1. RUNRMTCMDコマンドの実行結果を確認する

「リモート・ホストが接続操作を拒絶した」が出力された場合は、下記を確認して下さい。

  • ネットワークの疎通に問題がないこと。IBM i → PCの512/tcp
  • PC上で、[AutoWeb RUNRMTCMDサービス]が起動していること。
5-2. [X SYSTEM]で止まってしまった場合

通信に問題があるか、PC上で実行されたコマンドが正常終了せずに起動したままになっている可能性があります。下記を確認して下さい。

  • ネットワークの疎通に問題がないこと。IBM i → PCの512/tcp
  • PC上で、[AutoWeb RUNRMTCMD サービス]が起動していること。
  • タスクマネージャーで、起動したプログラムが残ったままになっている場合は、プログラムに渡すパラメータ等が間違っていないか確認して下さい。
5-3. RUNRMTCMDの出力スプールの内容を確認する

RUNRMTCMDコマンドは実行完了したが、Windows上でコマンドが正常に動作していないと思われる場合は、RUNRMTCMDの出力スプールの内容を確認します。
Windows上での認証エラーや、BATファイルの実行エラーは、RUNRMTCMDの出力スプールに書き出されます。

5-4. PCのイベント・ログを見る

スプールに何も出力されていない場合は、Windows PCのイベント・ログを確認して下さい。
AutoWeb RUNRMTCMDサービスは、ログをWindowsの「Applicationログ」に出力します。スタート・メニューから[Windows 管理ツール]→[イベント・ビューアー]を起動し、[Windowsログ]→[Application]を選択することでご覧頂けます。
「予期せぬエラー」などの解決できないエラーが記録されている場合は、弊社までお問い合わせ下さい。

  • マクロの記録および再生  マクロの記録および再生はサポートされません。
  • キー・ポードの設定  キー・ボードの設定も現在、サポートしていません。

未対応の機能として明記されていないからといって対応されているわけではありません。
AutoWeb の開発において弊社で予知・予見できなかった IBM i の機能があるかも知れません。
AutoWeb は技術的に可能な限り 5250エミュレータの機能の再現を試みていますが
ありとあらゆる 5250エミュレータの機能の再現を保証するものではありません。
お客様はすべての 5250エミュレータの機能の動作保証を株式会社オフィスクアトロに
求めることはできません。
ご理解のほどお願い致します。